その時

潮騒

 月曜日、そろそろ夕食の支度をと立ち上がった時に珍しく弟から電話がかかってきた。

父の様子がおかしいので救急車で病院に運んだが,脈も弱く血圧も上がらないという。

用意をして車に乗り込む寸前に亡くなったと2度目の電話が。信じられない、つい一月

前に山陽道を通り道後温泉や四国の旅をしたばかりなのに。

 父は食卓に向かい母と話しながら突然意識をうしなったらしい。弟が救急車を呼んだよ

と言うと「呼ばなくても良いのに」というのが家族の聞いた最後の言葉だったという。

死因が分からず検死まで受けたが医者の従兄弟はいわゆる突然死だろうと言う。

突然死という死因は無いので心筋梗塞が正式な死因ということになった。私は命の電池

が切れて、グランドファーザークロックのようにその時が来たのだと思う。

 葬儀の写真は、お気に入りの帽子を被りにこやかに笑ういつもの表情のに決めた。

祭壇には木登りの写真と、この潮騒とタイトルをつけた2枚の写真を飾った。

 寸前まで元気だった父と、食事をしたりしゃべったりしてたのにという父の友人たち

も多く式に参列して下さった。祭壇で笑ってる父は「どうだ、見事な去り際だろう」と自慢

しているようだった。父の使っていたカメラを形見に貰うことになった。お父さん一緒に

良い写真を一杯撮ろうね。

 

 

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“その時” への4件の返信

  1. あぁ、しばらくは辛いですね。よくご両親と旅行なさっていて、お元気で仲良し親子でいいなぁと拝察していました。親がいなくなるっていうのは、いくら高齢でもすごい喪失です。3年前に父を95歳で亡くしましたが、今は懐かしさと感謝、そして人間の一生ていうのはこんなにささやかなものなんだ、と教えてくれたように思います。
    お母様をお大事にね。

  2. konomiさん有難う。こんなことならもっともっと

    色んなところに行けば良かったと思います。

    ほんとに信じられなくて、実家にいつものように

    暮らしているように思えて仕方がありません。

           ミチコ

  3. この度は心よりお悔やみ申し上げます
    私は塚口近辺に住んでおり2年前よりずっとブログを楽しみに特にお写真が上手で愉しませてもらっているT子です。私も母が数ヶ月前に亡くなり
    お気持ちが判ります、そして父は歯科医でした。
    編み物が大好きで作品をプリントさせてもらったり・・・全てに感動の連続です
    遠く離れた所で(憧れ)尊敬致しております
    私もブログを載せております。

  4. 共通項が一杯あるのにびっくりしました。どこかでそれと知らずにすれ違うこともあったかもしれませんね。私にとっては編み物は癒しです、編んでいると心が平静になるような気がします。ブログも時々さぼりたくなるのですが、こうして応援してくださる方がいらっしゃるのは、身に余る幸せと思い続けていきたいと思います。本当にありがとうございます。

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