ベルリンの秋
「ベルリンの秋」は東西ドイツの壁の崩壊前後の歴史を一人の日本人外交官をガイドに描かれた小説である。
ブレジネフとかブラント首相、ホーネッカー等、あの頃耳に聞きなれた名前ばかり
なので、ああこうなっていたのかと今更ながらに思い当たる。1989年11月9日、ベルリンの
壁が開放された日から20年がたった。今もKGBやCIAが北朝鮮や中東を巡って死闘
を裏で繰り返しているのだろう。一番共感したのは西ドイツのブラント首相の「普通、人間
の性として、加害者は被害者の苦痛や苦悩そして悲しみを本当に理解することは出来ない。
しかも加害者は意識するとしないにとにかかわらず、自らの立場を自己弁護するものだ。
加害者は永久に被害者の苦痛や苦悩を理解できない。」という言葉だ。しかしブラントは
ナチスがポーランドに対して行なった事に対して跪いて謝罪し、その苦悩を理解しようとした。